ジェネリック医薬品とは

先発医薬品（新薬）の開発には莫大な時間と開発費用がかかります。

その大部分を占めるのは、ヒトへの臨床試験にかかる費用ですが、ジェネリック医薬品の場合、その成分や品質・効き目が新薬と同等であることを証明する試験をクリアすればよいため、ブランド医薬品と比較し、大幅に安価で製造・販売が可能になります。

日本におけるジェネリック医薬品の市場シェアが10％〜20％であるのに対し、
欧米主要国での普及率は、およそ50％前後にも達しています。

日本でジェネリック医薬品の普及が遅れた問題としては、患者・医師とも、ジェネリック医薬品の品質に対する信頼性が低いことや、ジェネリック医薬品を製造販売している企業への信頼度が低いことなどが挙げられるようです。

また、アメリカでは採用されている代替調剤（医師が処方した医薬品を、薬剤師が成分の同じ医薬品に変更することができる仕組み）を日本では行うことができないことも、日本でジェネリック医薬品が普及しないう大きな要因の一つのようです。

アメリカでは、1980年にFDA（＝米食品医薬品局）が発刊したオレンジブックが、
ジェネリック医薬品の品質イメージを向上させるうえで、大きな役割を果たしたと言われています。

これは、生物学的同等性（薬の成分・品質・効き目が同じ）のある薬剤を発表したものです。
オレンジブックは品質再評価結果の通知集であり、日本にも日本版オレンジブック（医療用医薬品品質情報集）が発行されていますので、このオレンジブックに載っているものは、品質についても安心と言えそうです。